こんにちは、統一翻訳ライターの津山です。今回は、皆様が台湾のビジネス運営に不可欠な資料の翻訳を行う際、より翻訳の品質を高められる翻訳会社の選び方をご紹介します。
日系企業の方は、専門のリサーチ会社が作成した、日本語版の台湾の市場調査資料を目にする機会が多いのではないでしょうか?しかし実は、元はといえばこれらの資料も、台湾の政府機関が無料で公開している産業動向や、産業別売上のデータを利用していることが少なくありません。
ただ残念ながら、台湾で手に入る生のデータや資料は、そのほとんどが中国語で書かれており、日本語への翻訳なしには、内容の正確な理解が少し困難です。
そんな時、頼りになるのが「中国語の翻訳に対応した翻訳会社」です。実際に弊社でも、専門のリサーチ会社から、日系企業に公開する資料やデータを作成するために、台湾に関する生の資料やデータの翻訳のご依頼をいただくことがあります。
しかし、中国語の資料を翻訳する際、「中国語翻訳」というキーワードだけを見て、翻訳会社を選ぶことはあまりおすすめできません。なぜなら、台湾出身ではなく、中国出身の中国語翻訳者しか在籍していない翻訳会社の場合、台湾に関する資料となると、必ずしも正確に翻訳できないリスクがあるからです。
そこで今回の記事では、台湾に関する資料やデータを、本当に正確かつ高品質に翻訳できる翻訳会社を見分ける3つのポイントを、ご紹介したいと思います。
これだけは外せない!台湾の翻訳会社を選ぶ際の3つのポイント
台湾で翻訳会社を選ぶ際には、翻訳品質を高めるために、まずご確認いただきたい3つのポイントがあります。それは、台湾における翻訳実績、業界に精通する翻訳者、多言語翻訳への対応です。その理由を以下に詳しく説明します。
ポイント1. 台湾における翻訳実績
最初のポイントは、翻訳会社に「台湾における翻訳実績があるか」どうか、です。後ほど詳しく触れますが、台湾で使用される中国語と、中国で使用される中国語は、実は完全に同じというわけではありません。
台湾で使用される中国語は、正確には「台湾華語」と呼ばれ、中国の北京語(普通語)を素地としつつ、台湾に以前から存在していた様々な言語が混ざり合ってできた言語です。
そのため、台湾における中国語の資料翻訳を依頼なさる際は、中国語翻訳に対応している、というだけでなく、「台湾華語」の翻訳実績が豊富な翻訳会社にご依頼なさることをおすすめします。
例えば、弊社・統一翻訳の場合は、直近15年間で、25万件以上の台湾華語の翻訳を担当させていただきました。具体的な台湾華語の翻訳実績については、ウェブサイトでは公開していない翻訳会社も多いため、直接、翻訳会社にお問合せいただく形がいいかと思います。
ポイント2. 業界に精通する翻訳者
続いてのポイントは、翻訳会社に「業界に精通した翻訳者」が所属しているかどうか、です。調査資料で使用される専門用語は、時に、一般的な意味とは全く異なった意味で使われることがあります。
例えば、日本語の「のれん」という単語は、お店の入り口に掛ける「のれん」と、企業買収において使用される「のれん(買収される側の見込みの価値)」という、二つの全く異なった意味を持っています。
それと同様に、台湾でも例えば、「背書」という中国語の熟語は、一般的には「本や詩を暗記すること」を意味する言葉ですが、金融業界においては「Endorsement(保証)」を意味します。このように、使用される業界によって、全く異なった意味をもつ言葉が無数にあります。このような違いは、業界に精通した翻訳者でなければ、わからないこともあるでしょう。
万が一にも、ビジネスの判断材料となる資料やデータの内容に誤訳があっては、ビジネスを誤った方向に導きかねません。正確な翻訳を通じて正しい情報を得るためにも、翻訳会社が貴社の業界に精通した翻訳者を手配できるかどうか、事前に精査することをお勧めします。
ポイント3. 多言語翻訳への対応
最後のポイントは、翻訳会社が多言語翻訳に対応しているかどうか、です。なぜなら、台湾に関する資料は中国語で書かれていたとしても、台湾と世界と比較するための資料となると、英語が使用されている場合が多いためです。
例えば、以下の2つの台湾市場関連のグラフをご覧ください。これらの出典情報をご覧いただくと、元データの出典先は台湾経済部やブルームバーグNEFと書かれており、オリジナルデータは中国語および英語で作成されていることがわかっていただけるかと思います。
多言語翻訳に対応している翻訳会社を選ぶことで、一度に翻訳できる資料の幅が広がるだけでなく、専門用語を訳出する際の表記を統一できるため、翻訳品質の向上が期待できます。また同時に、時間や費用も節約することが可能になる、というメリットがあります。
上記で紹介した3つのポイント以外で、実際に翻訳会社に中国語翻訳をご依頼なさる際の注意点に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。併せて参考になさってください。
なぜ台湾では翻訳会社の選び方が重要なのか?台湾と中国における中国語の違い
中国語翻訳に対応している翻訳会社は、日本にも数多く存在しますが、必ずしも、台湾人のネイティブの翻訳者を擁しているとは限りません。翻訳会社の中には、中⇆日翻訳に関して、全て中国人の翻訳者が担当するという場合もあるでしょう。
しかし、台湾の資料やデータを翻訳するにあたっては、やはり、台湾人のネイティブ翻訳者を擁し、さらに、台湾の台湾華語に精通している翻訳会社を選ぶことをお勧めします。
その一番の理由は、台湾と中国で使用される中国語を比較すると、漢字、文法、単語等、実は異なった点が意外と多いからです。
例えば、漢字に関しては、台湾では繁体字(従来より使用されていた漢字)、中国では簡体字(繁体字を簡略化した漢字)を使用します。このルールは、台湾で作成されるデータや資料においても同様です。
<日本の漢字と繁体字と簡体字の比較>
【日本語】 | 【簡体字】 | 【繁体字】 |
---|---|---|
研修 | 进修 | 進修 |
電話番号 | 电话号码 | 電話號碼 |
営業時間 | 営业时间 | 營業時間 |
しかし、中国国内の教育部が実施した調査によると、繁体字を読むことに対して「かなり難しい」と回答した中国人は4割以上にも達しました。つまり、同じ中国語であったとしても、台湾の繁体字で書かれた内容を、中国人が正確に理解することは難しいのです。
台湾と中国において使用される中国語の違いに関しては、以下の記事で4つのポイントに分けて詳しく紹介していますので、併せて参考になさってください。
台湾に関する資料の翻訳は実績豊富な統一翻訳へ
いかがでしたか?台湾に関する資料を翻訳する際には、台湾華語の翻訳実績が豊富な翻訳会社を選んでいただいた方がいい理由が、少しわかっていただけたかと思います。
そこで最後に、台湾で高品質な翻訳をお求めの方に、台湾華語に関する世界トップクラスの実績をもつ弊社・統一翻訳のサービスを、ご紹介させていただきます。
弊社は台湾に本社を構え、既に50年以上の翻訳マネジメント経験を持つ、台湾中国語翻訳のプロフェッショナルです。直近15年間だけでも、実際に25万社を超える企業の台湾中国語翻訳を担当させていただきました。
<統一翻訳による台湾中国語翻訳に関する実績一例(上位5業種)>
電子関係 | 85,000社 以上 |
インターネット関係 | 55,000社 以上 |
貿易関係 | 45,000社 以上 |
コンサルティングサービス関係 | 35,000社 以上 |
化粧品・医薬品関係 | 30,000社 以上 |
弊社では現在、世界の140種類の言語をそれぞれの母国語とする、1万人以上の翻訳者を擁しており、多言語翻訳対応や、あらゆる業界に精通した翻訳者を手配することができます。
さらに弊社は、翻訳品質を保証できるあかしとして、翻訳品質の国際規格である ISO17100 を取得しております。そのため、間違いが許されない重要な資料の翻訳においても、安心してお任せいただけます。
現在、弊社では、ご依頼前に翻訳の品質を実際に確かめていただける、原文300文字の翻訳無料トライアルを実施しております。もし、高品質な台湾の翻訳会社をお探しの企業様がおられましたら、是非一度こちらからご連絡ください!