こんにちは、統一翻訳のライター佐藤です。

台湾語の翻訳について興味があって、このブログへと辿り着いた方に朗報です!台湾の公用語は中国語です!台湾語という言語はありますが、一部の地域の人や高齢者の方しか話していません。そのため、台湾人のために台湾語への翻訳を行う必要はありません。台湾の消費者向けに翻訳をする場合は中国語で問題ありません!

ただし、注意点があります。

中国で使われている中国語と台湾で使われている中国語は微妙に違います。中国向けに翻訳した文章をそのまま台湾の人に向けて使うと….思っていたような効果が出ない場合があります。

そこでこのブログではまず中国で話される中国語と、台湾で話される中国語の違いについてお話しします。

そのあとで、中国で使われている中国語を台湾向けに使用するとどんな事が起こるか、その事例をご紹介し、最後に台湾向けの翻訳を翻訳会社に依頼する場合の注意点をプロの目線からお伝えいたします。

台湾向けの翻訳を検討されている方は是非ご覧ください!

中国で使われている中国語と台湾で使われている中国語の違い

中国で使われている中国語と台湾で使われている中国語の違い

繁体字と簡体字という違い

中国で使われる中国語と台湾で使われる中国語の一番大きな違いは文字です。中国では簡体字が使われ、台湾では繁体字が使われます。簡体字とは昔から使われている漢字を簡素化したもので、一方の繁体字とは昔ながらの漢字です。

以下、違いをご覧ください:

日本語台湾 (繁体字)中国 (簡体字)
継続繼續继续
オランダ荷蘭荷兰

繁体字が主に使われるのは台湾や香港といった一部の国です。日本語の中では一部繁体字の漢字が使われ、一部簡体字が使われているケースが多いです。例えば、日本語では 「体育」という漢字は簡体字が使われ、オランダを指す「 蘭」という漢字は繁体字が使われています。

日本語台湾 (繁体字)中国 (簡体字)
体育體育体育
図案圖案图案

幸いにも筆者は簡体字の勉強をした事があるため、簡体字が読めますが、簡体字が読めない台湾人は少なからずいます。そのため、中国用に翻訳したものを台湾人向けに使うと、文字の読解の時点でつまづく可能性があります。

表現の違い

次に、中国と台湾では異なる単語が使われるという点についてお話しします。代表的なものをいくつか列挙したいと思います。

日本語台湾 (繁体字)中国 (簡体字)
地下鉄捷運地铁
タクシー計程車出租车
ジャガイモ馬鈴薯土豆
おはよう早安早上好
自転車腳踏車自行车

筆者はシンガポールに旅行した時、中国語で会話をしていたら、中国人だと思われる方から、「地铁在哪儿?」(地下鉄はどこですか?)と聞かれました。この時、生まれて初めて「地铁」 (地下鉄) という単語を耳にしました。台湾では地下鉄を「捷運」と呼ぶからです。

また、台湾で土豆 (ジャガイモ) という単語を使った記憶がありません。

そのほか、形容詞を強調する際の「挺」(とても)という字も中国ではよく聞きますが、台湾ではほとんど聞きません。台湾では「很」がよく使われます。

いかがでしたでしょうか?このように台湾と中国はどちらも中国語を使いますが、表現が微妙に異なる場合が多々あります。

*もし、あなたが台湾に住んでいる日本人の友人に、「台湾語喋れるの?」と質問してしまうと、友人としては、繁体字中国語を使えるのか聞いているのか、ローカルな言語である台湾語を使えるのか聞いているのか、ちょっと回答に困ってしまうので、ご注意ください。

台湾語をビジネスで使いたい方は、こちらの記事で注意点を詳しく紹介してますので、参考にしてください!

関連記事:【台湾進出の必須知識】台湾公用語の基本知識と台湾向けビジネス翻訳で知っておきたい3つの事

台湾向け繁体字翻訳をお願いする場合の注意点

台湾向け繁体字翻訳をお願いする場合の注意点

次に台湾向けに繁体字の中国語の翻訳を依頼する時に必ず注意して頂きたい点をご紹介します。たった一つの翻訳ミスが売上に影響する可能性もあるので、十分ご注意ください!

簡体字は絶対に入れない

一つ目の注意点は繁体字の文の中に簡体字を入れない事です。当たり前と思うかもしれませんが、簡体字が混じった翻訳を度々見かけます。

元々簡体字で作った資料を繁体字に変換した際、人為的な再チェックが漏れたために起こる問題だと思います。以下、2021年8月10日に私が見た、Google のメールボックス内にあった広告の実例をご紹介します。

「气」は通常台湾では「氣」と表記されます

モザイクばかりで見にくいですが、「气」という漢字が見えますか?

「气」は通常台湾では「氣」と表記されます。この広告は台湾人向けに作られた、日系企業の商品広告の一部なのですが、この広告を見た一部の台湾人は、広告文に簡体字が混ざっている事で、この商品は、日系企業ではなく、中国企業の商品だと勘違いする可能性があります。

せっかく日本の商品なのに、「日本」というブランドイメージを前面に押し出せていない、とても残念な事例です。

中国で使われる表現を避ける (台湾人に翻訳をしてもらう)

中国で使われる表現を避ける (台湾人に翻訳をしてもらう)

台湾向けの翻訳を行う際、まずは前章で列挙したような、中国で使われている表現は必ず避けておきたいです。台湾の人に対して中国寄りの表現を使うと、せっかく翻訳した文章も、台湾人に対する訴求力を失ってしまいます。

企業側は翻訳コストを減らしたいので、よく中国向けに作った文章をそのまま繁体字にする事例を私はよく見ます。また、香港の方向けに作った広告文を台湾人向けにそのまま使うことは可能かという質問を受けることもあります。

どうしてもお金がなくて、そうせざるを得ない場合はいいと思いますが、広告やウェブサイトの内容で売り上げが変わる可能性がある事を考えると、きちんと台湾向けの翻訳を行うことをお勧めします。

台湾向けの翻訳なら統一翻訳

統一數位翻譯について

台湾市場は中国市場ほど大きくないとはいえ、2300万人の人口を誇り、実はオーストラリアとほぼ同じ人口です(2021年8月現在のオーストラリアの人口:2536万人ほど) 。コストダウンのために、中国向けに翻訳した資料をそのまま転用できるほど、規模の小さい市場ではありません。翻訳ミスで購入率が下がれば、それが月々、かなりのボリュームの失注に繋がることもあります。

繁体字中国語のプロフェッショナルな翻訳に関しては、台湾に本社を構え、繁体字翻訳に関して 50年以上の歴史と実績を誇る統一翻訳に是非、お任せください。契約済みの翻訳者およびスタッフは、支社全体で1万人を越え、現在136種もの言語に対応しています。これまで ​​SONY、ASUS、資生堂といった有名企業の多言語翻訳を担当してきました。

統一翻訳ではクライアント毎にプロジェクトが管理され、データも厳密に管理されています。また翻訳後は、訳文やキャッチコピーを、デザインにまで落とし込むサービスも提供しています。

現在、原文300文字の無料トライアルを実施中ですので、これを機会に台湾向け繁体字の翻訳に興味を持たれた方は是非お問い合わせフォームからご連絡ください。