こんにちは、統一翻訳ライターの津山です!みなさん、日本の化粧品がコロナの影響にも負けず順調に海外輸出売上を伸ばしているのをご存じですか?そして、化粧品を輸出する際、欠かせないのが化粧品のパッケージや成分表の翻訳です。

翻訳者にとって、化粧品分野の翻訳は実は非常に難易度の高い分野です。なぜなら化粧品は使い方を誤ると体に悪い影響を及ぼすこともあるため、法律上、非常に厳しく表記内容や表現等が規制されているからです。

企業が化粧品翻訳の難易度を正しく理解せず、コスト面だけを考慮し、経験不足の翻訳者に翻訳を丸投げしてしまうと、訴訟やトラブルに発展し、ビジネス上、大きな損失をまねく可能性もあります。

そこで今回は、この業界で50年以上の歴史をもつ統一翻訳が、化粧品翻訳の特徴とプロに依頼すべき翻訳事例、翻訳会社を選ぶ際のポイント3つをまとめてお伝えします!

これから化粧品の海外取引をお考えの企業の皆様、今回の記事をご一読いただき、ビジネスに役立てて下さい!

化粧品翻訳の特徴と翻訳対象の事例

まず最初に、化粧品の翻訳で押さえておきたい特徴と、翻訳のプロに頼んだ方がいい文書の一例をお伝えします。

化粧品の翻訳の特徴とは

化粧品

医薬品医療機器等法(通称:薬機法)によると、「化粧品」とは、「人の身体を清潔にしたり、容貌を変えたり、皮膚や毛髪を健やかに保ったりするために、身体に塗擦、散布するなどの方法で使用される物で、人体に対する作用が緩和なもの」と定義されています。

ただ「人体に対する作用が緩和」とはいえ、化粧品は、人の健康に直接影響を与えるため、薬機法では過度に商品の効能を誇張しないよう、キャッチフレーズ等の表記を厳しく制限しています。

そのため、化粧品の翻訳では、法律を遵守しつつも、ターゲットの購買意欲を掻き立て、かつ他社との差別化もはかれる「魅力的な表現」で訳文を作成する能力が翻訳者に求められます。

プロに頼んだ方が安全な化粧品翻訳の一例

買い物

化粧品関連の文書の中でも、特にプロに翻訳を任せた方がいい例についてご紹介します。翻訳内容が法律に抵触すると訴訟リスクがあるので、以下のような重要な文書では特に注意が必要です。

  • 化粧品のコーポレートサイトやECサイト
  • 化粧品の広告用のキャッチコピー
  • 化粧品の商品ラベル
  • 化粧品の取扱説明書
  • 化粧品販売の契約書
  • 特許関連書類
  • 原料や成分に関する安全データシート(SDS)
  • 市場調査資料…など

日本国内では、過去に、化粧品会社が商品のキャッチコピーに使用した「肌本来の機能を高める」「疲れのサインをやわらげる」というコピーが、法律違反であると認定された事例があります。

商品の実際の効能との、合理的な関係性という問題もあり、一概には言えませんが、一見すると何気ない表現が、法律に抵触することもあります。このような重要な文書は、翻訳の専門家に依頼するのが最も安全です。

化粧品の翻訳が難しい2つの理由

化粧

化粧品の翻訳は法律による規制が多いこと以外にも、翻訳の難易度が高い理由があります。それは、文化的な表現方法の差異への対応スキルや、デザイン的スキルが求められるという点です。それぞれ詳しく紹介します。

各国の文化的な表現方法の差異への対応

化粧品の効能に関する修辞的な表現方法は、各国で異なります。例えば、日本の化粧品広告でよく使われるのは「髪がさらさら」「肌がツヤツヤ」などの表現です。しかし、こういった日本語特有の擬態語は、英語や他の言語では、100%意味が一致する単語が見つからないことがほとんどです。

そこで翻訳者は、商品の目的、使い心地、消費者層の好みなどを考え、サラサラであれば「smooth、powdery、non-sticky」など、最適な英語を使い分ける必要があります。

また、化粧品業界には、一般的な単語の意味とは違う、特殊な意味がある場合があり、経験値を積んでいないと、誤訳が生まれてしまうものがあります。

例えば中国語翻訳での例ですが、「馴染む」という動詞を中国語に翻訳する場合、一般文書であれば、「熟悉」(その場に溶け込む、よく知るといった意味)などの単語を使用します。しかし化粧品の分野では「馴染む」は、「肌の色にあう=自然貼近膚色」と訳す必要があります。

デザインスキルが求められる翻訳

ラベル

みなさんも、海外から輸入された化粧品に関して、オリジナルのパッケージの上から、日本語で使用説明や成分が書かれたシールが貼り付けられている商品を見たことがあるのではないでしょうか?コストを抑えるためとはいえ、輸入品の上からシールを貼り付けただけの商品では、ユーザーの信頼や好感を得られにくく、大きなヒットには繋がらない場合が多いです。

海外市場で大きな成功を納めるためには、色やフォントの変更など、パッケージの再デザインまで含めた翻訳作業が必要です。訳文のデザインも含めた高度な翻訳については、DTP(DeskTop Publishing)まで可能な翻訳会社を利用するのがオススメです。

例えば、弊社・統一翻訳のDTPのサービスでは、専門のデザイナーが Photoshop や Illustrator などのソフトを使い、どのような言語でも、デザインに統一感が出るように訳文を調整します。

DTPの詳しい効果やサービス内容については、こちらのブログも参考にしてください!

関連記事:【DTPの基本】翻訳コンテンツの質をあげる3つの役割をプロが解説

化粧品の翻訳で裁判に発展した事例

訴訟

化粧品文書の翻訳では、法務面での下準備が足りていなかったことが原因で、訴訟問題に発展するケースがあります。

例えば2020年12月、EUの裁判所は、製品ラベルに翻訳を付けず、添付資料に対して翻訳文書を付けるだけで済ませようとした企業が法律違反にあたるという判決を出しました。

提訴された企業は、ポーランドに製品を輸出していましたが、コストカットのため、製品のラベルを原文の英語のまま保留し、別添の文書のみをポーランド語に翻訳していました。

しかし裁判所は「使用者の安全のため、企業は容器包装に使用法を明確に記載する必要がある。ラベル付けのコスト負担があるからといって、不完全なラベルを正当化することは認められない。」と判断したのです。

化粧品の翻訳は、トラブル防止のために各国の法律を正しく理解することが重要です。海外での販売事業を進める際には、何の資料を翻訳すべきか、事前に専門家に相談することをお勧めします。

化粧品翻訳において、翻訳会社を選ぶ際の3つのポイント

翻訳

最後に、世界各国の言語への、化粧品翻訳を担当してきた統一翻訳から、化粧品関連の翻訳をプロの翻訳会社に依頼する場合における、3つのポイントを紹介します:

・化粧品業界に精通したネイティブがいること

・翻訳の国際規格「ISO17100」を取得していること

・翻訳の無料トライアルがあること

化粧品の翻訳では、業界に精通し、専門用語にも詳しく、各地域の消費者を惹きつけるような魅力的な訳文が書けるスキルが重要です。高品質な翻訳が必要な場合、翻訳会社に対して、まずは化粧品分野の翻訳経験が豊富なネイティブ翻訳者がいるかどうかを確認をしましょう。

また、化粧品の翻訳では法律を遵守する必要があるため、品質管理がしっかりしている翻訳会社を使うことを強くオススメします。品質を見分ける基準として、国際的な翻訳規格のISO17100を取得しているかどうかが目安になります。

ISO17100を取得している会社は、適切な翻訳者・校閲者の選定、納期厳守に向けた進捗管理、仕様書との適合性チェックなど、厳しいルールを守ることが義務付けられています。ISO17100の詳しい内容については、以下のブログを参考にしてください。

関連記事:【翻訳規格ISO17100の全て】翻訳会社が守る規定と依頼主のメリット3点

最後のポイントは、無料トライアルがある翻訳会社を選ぶことです。

化粧品広告では「サラサラ」「ふわふわ」など、外国語には訳しにくい表現が頻繁に使われます。自社のイメージに合った表現をうまく使えるどうかを見極めるためにも、無料トライアルを活用し、翻訳者がその原文を、翻訳言語でどう表現するか、実際にチェックするのがお勧めです。

高品質な化粧品翻訳なら統一翻訳にお任せ

いかがでしたか?化粧品翻訳には、法律の知識や表現力、化粧品業界への専門知識などが必要だということがわかっていただけたと思います!それでは最後に、化粧品翻訳の経験も豊富な、この翻訳業界で50年以上の歴史を持つ統一翻訳についてご紹介します。

統一數位翻譯について

統一翻訳では、140言語に対応できる11,000人以上の翻訳者と契約しており、化粧品案件の経験豊富なネイティブの翻訳者の手配が可能です。

また統一翻訳では、ISO17100を取得し、通常の翻訳会社より厳しいレベルでプロジェクト管理を実施しています。法律の遵守が必須な化粧品翻訳も、安心してお任せいただけます。

さらに現在、統一翻訳では、300文字の翻訳無料トライアルを実施しています。これから化粧品関連の翻訳をお考えのお客様は、ぜひこちらから統一翻訳の品質を、一度お確かめください!