こんにちは、統一翻訳ライターの津山です。

みなさんは翻訳を依頼するとき、どのようなことに気をつけたらいいかご存知ですか?

翻訳は会社のイメージにもかかわる大事な作業。

初めて翻訳を依頼するけど何を準備したらいいの?値段の相場がよくわからない!英語以外の言語に翻訳する場合の注意点が知りたい!など翻訳発注でお悩みの人も多いのではないでしょうか?

今回はそんな翻訳発注に悩む担当者の方に向け、翻訳で失敗しないために必要な『依頼時に注意すべき7つのポイント』を、たった5分でお伝えします。

会社のイメージを背負う大切な文章も、ご担当者の準備次第で翻訳の品質が大きく変わります。このブログで、翻訳を成功させるための大切なポイントを身につけましょう!

その1:地域と字体をはっきり伝える

世界では、同じ言語なのに地域により字体や読み方が違う場合があります。その代表が中国語です。

中国語には「簡体字」と「繁体字」の2種類が存在し、国や地域によって使われる字体が異なります。

字体使用地域
繁体字台湾(主に北京語)、香港・マカオ(主に広東語)
簡体字中国本土、シンガポール、マレーシア

また字体だけでなく、単語そのものも地域によって異なる場合があります。

日本語翻訳例
ビデオ中国→视频、台湾→影片
タクシー中国→出租车、台湾→計程車

そのほかにも、台湾と香港は同じ繁体字ですが、北京語と広東語の違いから、全く違う文章になることもあります。

そのため、このような言語の翻訳を依頼する場合には、以下のことをはっきり伝えましょう。

  • 使用される地域と、字体(「簡体字」or「繁体字」)
  • 中国語であれば「中国語の繁体字・台湾向け」という形で伝えるのがベストです

中国、台湾、香港は歴史的な関係性もあり、お互いの中国語に敏感です。ビジネスを成功させるためには、お客様にとってストレスにならない中国語を使うことが必須です。そのため、事前に「どの地域の、どの字体か」をはっきりと伝えることが非常に重要になります。

地域と字体をはっきり伝える

その2:機械翻訳を使っていないか

次の注意点は、機械翻訳の有無です。結論としては機械翻訳を使わないのがベストです。

実は機械翻訳による掲載停止や出版停止の問題は度々発生しています。有名な例としては観光庁の東北キャンペーンサイトで、石川啄木の「啄木」が「キツツキ」、「秋田」が「飽きた」と訳されたことがニュースになりました。

「秋田」は「飽きた」? 観光庁東北キャンペーンサイトは誤訳だらけ

AI機能を備えた機械翻訳は日々高度化しています。しかしいくら語彙数で人間を超えても、色々な状況や文脈で適切に語意を判断するためには、人間の常識や、各国の多様な文化・社会宗教的な背景に関する知識が不可欠です。

そのため、会社のイメージに直結する翻訳文は、料金が高くても専門の翻訳者にまかせることが大切です。機械翻訳を使っていないかどうか、事前に翻訳会社に問い合わせすることをおすすめします。

機械翻訳を使っていない方がいい

その3:原稿のデータ形式

次に気をつけたいのは原稿のデータ形式です。

データ形式は翻訳のスピードと品質に関わる重要な部分なので、先に提出するデータの形式を翻訳会社に伝えておくことが理想です。

翻訳会社にとってはwordのシンプルなファイルが一番理想ですが、原稿の種類によってはwordでは難しい場合もあると思います。ですがそういった場合でも対処方法があります。

特に翻訳作業が難しいデータの代表例と対応策をご紹介します。

調査レポート

図やグラフは、直接編集できない場合もあります。図やグラフを含む場合は、それらの元データ(ExcelやPPT)も一緒に提出していただくと作業がスムーズに進みます。

パンフレットに記載された地図

地図では文字が不規則に並んでおり、さらにPDFに変換されているケースも多いです。この場合wordに文字を起こすか、InDesignFrameMakerなどの元データを提出いただくことで大幅に作業効率が上がります。

お客様方のお心遣いにより、翻訳者が翻訳に集中できるだけでなく、結果的に翻訳会社の作業が減り、金額や納期の面でお客様にとってもプラスになると思います。

パンフレットに記載された地図

その4:トライアルを活用する

いい翻訳会社を見つけるために、絶対に必要なのが「サンプルチェック」です。翻訳に求めるクオリティは文書の目的により変わりますが、少なくともその会社がどのような翻訳をするのか発注前に確認することが大切です。

サンプルを受け取ったら、まず以下の点を確認しましょう。

  • ネイティブが見てもおかしくない文章か
  • 専門的な知識に基づいた文章か
  • 言葉外に隠された部分も含めて反映されているか

一番いいのは最初に数百字の無料トライアル翻訳を提供している会社です。もしトライアルがない場合は、少なくとも過去のサンプルを取り寄せてください。サンプルも提供できない会社は、少し警戒した方がいいと思ってください。

なお統一翻訳では言語を問わず300 字のトライアル翻訳を承っていますので、もし依頼をご検討いただく際は、遠慮なく使っていただきたいと思います。

トライアルを活用する

その5:料金の計算

次に料金の計算方法です。料金に影響があるのは主に以下の項目です。

  • 文章全体の文字数
  • 専門性の高さ
  • サービスの内容(ネイティブによるダブルチェックがあるかどうかなど)
  • 言語の種類

基本料金は大体Webページに掲載されていますが、法律や技術マニュアルなど専門性が高いものは、時に一般文書の2倍近くになることもあるため、まずは見積もりをとることをおすすめします。

ちなみに統一翻訳では、中日翻訳は約6円〜からご提供しています。

翻訳料金の計算

その6:文書スタイルのまとめ表や共通用語集を作成する

会社のスタイルにあった翻訳を作成するために、事前に文書スタイルのまとめ表や共通用語集の準備は欠かせません。これはマイクロソフトのランゲージポータルを見ていただくと、一番わかりやすいと思います。

この資料を作ることで、今後社内向けの文書を機械翻訳するときも、重要な語句を統一することができます。会社のサーバーに保管して、各部署の社員で共有しながら語彙を追加していきましょう。

マイクロソフトのランゲージポータル

その7:依頼内容の精査と連絡

最後に最も重要なポイントです。翻訳の見積もりをとる際には、以下の5W1Hを必ず確認しましょう。

What文章の内容と一番伝えたい情報
Why翻訳の目的
Where読み手がいる地域、文章の掲載される場所
When翻訳のスケジュール(納期)
Who具体的な想定読者、および人数
How much翻訳が失敗した場合の損害
翻訳依頼に必要な「5W1H」

参考:一般社団法人日本翻訳連盟サイト

上記外にも、例えば指定分野の専門家に頼みたい場合などは、翻訳者のスケジュールが既に埋まっていることもあるので、必ず発注前に予定を確認するようにしてください。

見積もりを取る際は、必ず事前に上記の5W1Hを伝え、翻訳者の手配や納期に問題がないかをチェックしましょう。

依頼内容の精査と連絡

いかがでしたでしょうか?

今回紹介した「翻訳依頼時に注意すべき7つのポイント」、皆様が会社で翻訳を任された際のご参考になれば幸いです。

最後に統一翻訳について紹介します。

統一數位翻譯について

統一翻訳は台湾に本社を持つアジアで最大の多言語サービス企業です。50年以上の歴史と経験を持ち、これまで台湾を代表するTSMCや日本のトヨタをはじめ様々な業界の企業様に翻訳をご提供してまいりました。

統一翻訳の対応可能言語は136言語にわたり、多言語翻訳にも対応可能です。また品質面でもISO17100やISO9001といった国際翻訳規格にも勝る高品質なTDQCMP®標準作業手順を構築しており、高品質なサービスと成果物のご提供をお約束します。

今回のブログでも紹介したように、中国語は地域による使い分けが大変重要になりますが、統一翻訳では全世界1万人以上の翻訳者がおり、台湾、中国、香港、それぞれに最適な翻訳をご提供することができます。また、他の地域でも同様です。

さらに厳密な品質管理のもと、統一翻訳では機械翻訳を禁止しています。文化的、社会的背景も考慮した正確な翻訳文のご提供をお約束します。

そのほか、品質に対して一点の不安も残さないよう、発注前の300字無償トライアルサービスも承っております。

もしプロフェッショナルな翻訳者による、本当に高品質な翻訳を依頼したいとお考えの企業様がおられましたら、ぜひこちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。まずはトライアルのみでも大歓迎です。